木材活用におけるCO2排出量削減と炭素貯蔵効果

木材活用におけるCO2排出量削減と炭素貯蔵効果

建築物に木材を使用することは、地球の環境保全に良い効果が得られます。

CO2 排出量削減

建築物の床面積当たりの二酸化炭素排出量において、木造と非木造で比較すると、木造は、鉄骨造や鉄筋コンクリート造等の非木造よりも少なく抑えられることが特徴です。これにより、環境負荷の軽減に寄与しています。

建築物の床面積当たりのCO2排出量試算 - 住宅:非木造782.3、木造466.5 / 非住宅(事務所、工場等):非木造584.7、木造397.3(単位:kg・CO2/m2)

炭素貯蔵効果

森林の樹木は、光合成によって大気中の二酸化炭素を吸収し、炭素として貯蔵されます。森林から搬出された木材を建築物で利用することで、炭素が長期間にわたり固定され、大気中に戻ることなく、「炭素貯蔵」として機能します。建築物に木材を利用することで、都市に炭素を貯蔵し、脱炭素社会への貢献が期待されています。

住宅一戸当たりの炭素貯蔵量 - 木造住宅:6炭素トン、鉄骨プレハブ住宅:1.5炭素トン、鉄筋コンクリート住宅:1.6炭素トン

炭素貯蔵量の算出

林野庁が定めたガイドラインでは、建築物に使用された木材の体積・密度・炭素含有率などをもとに、炭素貯蔵量を算出する方法が示されています。これにより、目に見えない炭素貯蔵量を具体的な数値として見える化することができます。

具体的な算出方法については、林野庁のガイドラインをご確認ください。

炭素貯蔵量の表示に関するガイドライン
炭素貯蔵量の算出式:炭素貯蔵量[t-CO2] = 材積[m3] × 密度[t/m3] × 炭素含有率 × 44/12(換算係数)

建築物のライフサイクルカーボン

建築物における CO2 排出量

建築物のライフサイクルカーボンとは、建築物の建設から解体に至るまでのライフサイクル全体を通じた CO2 等排出量(LCCO2)であり、我が国の CO2 等排出量の約4割を占めると推定されています。

建築物のライフサイクルカーボンの構成 - アップフロントカーボン(資材製造段階・施工段階)、エンボディドカーボン(使用段階・解体段階)、オペレーショナルカーボン(光熱水関連)

建築物の使用段階(光熱水関連)のエネルギー消費に伴う CO2 等排出量(オペレーショナルカーボンの一部)の削減については、建築物省エネ法で規制している部分であり、オペレーショナルカーボンはさらなる削減が見込まれます。

建築物のライフサイクルカーボンを削減するためには、資材製造段階、施工段階、使用段階(資材関係)、解体段階の CO2 等排出量(エンボディドカーボン)の削減も重要です。建築物における木材活用は、他構造と比べて CO2 排出量が少なく、エンボディドカーボンの削減に寄与します。

国の取り組み

建築物の一層の脱炭素化を図るためには、建築物のライフサイクルアセスメント(LCA)の実施を通じて LCCO2 の削減を図ることが重要だと考えられ、国では、検討会やホールライフカーボン算定ツールを公開しています。

建築物のライフサイクルカーボンの算定・評価等を促進する制度に関する検討会 建築物ホールライフカーボン算定ツール(J-CAT®)
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